ADHD(注意欠陥多動症))のお子さまが止まれない理由

私たちいつの時代にもいたお子さまが

授業中立ち歩いたり、落ち着きのないお子さま

これが、発達障害の症状のひとつである「注意欠陥多動症(ADHD)」と

呼ばれるようになったのは近年になります。

ADHDは、その極度な落ち着きのなさが特徴のひとつになります。

この男の子に多い発達障害は、子供が注目するポイントがコロコロ変わりながら、

落ち着きなく常に動き続けています。

ADHDのお子さまは常に過活性状態になります。

では、どうしてADHDのお子さまはこのような行動をとってしまうのか?

それは脳と、その脳に信号を送っている感覚刺激のバランスの乱れが原因なのです。

 

そして、この脳と感覚刺激のバランスの乱れを解消してやることで、このADHDによる多動傾向は改善していきます。

ADHD(注意欠陥多動症)になぜなるのか?

結論から述べると、ADHD(注意欠陥多動症)のお子さまは重力刺激が適切に入力されていません。

私たち人間は、産まれてくるときには脳はわずか400gしかありません。

しかし、成長とともに私たち人類は、他の動物に比べて、極端に大きな脳を持っています。

これは産まれてくる時に、大きすぎても小さすぎてもだめなのです。

大きすぎると、赤ちゃんが生まれてくる時に、母親の産道を通り抜けることができなくなってしまいます。

小さすぎれば、産まれてから育むまでに時間がかかりすぎてしまいます。

ちょうど適度な大きさで産まれてくるようにできているのです。

そのために人類は、赤ちゃんが生まれてくる時に、母親の産道を通り抜けられるギリギリの大きさで、未成熟な状態の脳で生まれてくる戦略をとりました。

その結果、ヒトの脳は、他のどんな動物よりも大きく賢くなったのです。

ですが極端に未成熟な脳で生まれてくるために、赤ちゃんの脳が、大人と同じ大きさに成長するまでには、じつに10年以上の歳月がかかるようになってしまったのです。

 

脳を成長させるために不可欠な重力刺激

この生まれたばかりの赤ちゃんの未成熟な脳を、しっかりとした大人の脳に成長させるためには、ただ単に栄養を与えているだけではいけません。

脳が活動するためには、酸素とグルコース(つまり栄養分)が必要になります。

しかし脳が健康的に活動して、さらに成長するためには、脳に対する感覚刺激がなければなりません。

人の脳というのは、何もない状態で思考するものではなく、外部から与えられた情報を分析して答えを出す機関なのです。

ですから脳に何らかの感覚刺激が入力されていないと、脳はすぐに衰えてしまいます。

わかりやすく説明すると、脳を使っていないと脳の機能は退化してボケてしまうのです。

 

大人の脳ですら刺激がないとボケるのですから、赤ちゃんの脳に刺激が与えられないと、赤ちゃんの脳は成長することができなくなります。

ですから赤ちゃんの脳には、常に感覚刺激を与え続ける必要があるのです。

では赤ちゃんの脳を成長させるために、一番重要な感覚刺激は何でしょう?

 

それはじつは重力刺激なのです。

そして重力に対応する最も大切なのが姿勢制御になるのです。

この重力に対抗して、姿勢を制御することが、私たちの脳を進化させる刺激となったのです。

ですから今でも、未成熟な生まれたばかりの赤ちゃんの脳を発達させるためには、重力刺激がいちばん大切なのです。

ADHDの赤ちゃんは成長とともに重力刺激を感じにくい特徴があるのです。

その特徴とは、生まれつき背骨の周りや手足の筋肉が硬くこわばっているということです。

この背骨の周りの「脊柱起立筋群」や、手足を動かすための筋肉は、重力に対抗して、姿勢をコントロールするために重要な筋肉です。

この重力に対抗するための筋肉が、生まれつきこわばっていることで、筋肉の中の「感覚センサー」が働きにくくなっているのです。

 

私たちはこのセンサーで筋肉を緊張させたり緩和させたりしているのです。

つまり重力に対して、どれくらい筋肉が力を入れているかが、体にかかる重力を測る目安なのです。

ところがADHDの赤ちゃんは、どうしたわけか生まれつき筋肉がこわばっていて、この筋肉の「感覚センサー」が働きにくくなっています。

生まれつき脳を成長させるための、重力刺激を感じにくい状態で成長しているのです。

ということは、脳の適切な刺激が入らずに脳が育んでしっまているのです。

成長とともに、ADHDになっていくお子さんの場合、筋肉の中の「感覚センサー」が働きにくくなっています。

 

改善させていくには、脳を成長させるための重力刺激が、充分に脳に入力されていないので、そのままの状態だと、脳はドンドン発達障害になってしまいます。

ですからADHDのお子さんの脳は、脳への重力刺激の入力を増やすため、なるべく体を動かさせようとします。

また出来るだけ高いところに登ったり、そこから飛び降りたりして、できるだけ強い重力刺激を脳に入力しようとします。

 

これがADHDのお子さんが、極端に動き回って、落ち着かないいちばんの原因なのです。

ですからADHDの多動傾向を治すには、お子さんの体が重力刺激を感じやすい状態に改善してやれば良いのです。

 

ADHD(注意欠陥多動症)を改善させるには?

多動傾向のお子さまにの改善には筋肉のコンディショニングが必須です

 

このADHDの多動傾向を改善するためには、背骨の周りの脊柱起立筋群や、手足の主要な筋肉のコンデイションを改善するアプローチを行います。

ADHDのお子さんは、生まれつきこれらの筋肉がこわばっているため、この筋肉のコンディショニングはとても効果があります。

 

また体に重力刺激をたくさん入れるような運動アクティビティを行って、脳への重力刺激を増やしてやるようにします。

 

するとお子さんの脳には、成長するために十分な重力刺激が入力されるようになり、それに伴ってお子さんの多動傾向もおさまっていくようになります。

 

実際に、重力刺激を入れる方法として落ち着きのないお子さまに

2Lの水が入った重たいリュックを背負わすだけで、先ほどまで落ち着きがないお子さまがジーと座っていることができたのです。

 

しかし、何よりも原始反射の統合は先に行ってくださいね

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